※デフォシムに喋らせています※
※デフォシムの過去を捏造しています※
以上苦手な方は閲覧ご注意ください
決戦前夜
恵那「・・・・・・・・・」
恵那「…ディラン君。どうしたの?」
ディラン「・・・・・・・・・」
ディラン「呼び出してごめん。」
ディラン「でも、ちゃんとお礼をしたかった。」
ディラン「恵那、ジェスを助けてくれて本当にありがとう。」
恵那「・・・・・・・・・」
恵那「…ううん、いいんだよ。だって苦しんでる人を目の前にして放っておくことなんて出来ないでしょ。」
ディラン「・・・・・・・・・」
ディラン「…恵那には、再会してからかっこ悪いところばかり見せちゃっていたな。」
恵那「…そんなこと。」
ディラン「結局俺一人では家族を助けることが出来なかった。」
ディラン「…高校を卒業してから、ずっとこんな感じだよ。」
ディラン「目指していたフォックスベリー工科大学には進めなかったし、夢だった科学者にもなれなかった。結婚して子どもにも恵まれたけど、今は主夫をしているし。」
ディラン「主夫が嫌なわけじゃないんだ。娘のそばにいてやりたいから、間違っていないと思う。」
ディラン「でもこんな状況になっても、恵那達の助けがなければ妻一人救えなかった。情けないよ。」
恵那「・・・・・・・・・」
ディラン「…ごめんな。こんなこと話して。」
ディラン「恵那も困っちゃうよな。なんて言ったらいいか分からないだろ。」
恵那「・・・・・・・・・」
恵那「…本当に、そうだよ。」
恵那「なんて言ったらいいか分からないよ。ディラン君。」
恵那「私、もう高校生の頃の恵那じゃないんだよ。宗一郎さんと結婚して、家族も出来たんだよ。あの頃の私とは違うの。」
恵那「…でも。」
恵那「高校生の頃の恵那なら、なんて言ったかな。励ましたのかな。」
恵那「……きっとこう言うと思うな。」
恵那「ディラン君。」
恵那「ディラン君は、かっこ悪くなんかないよ。情けないなんてこともないよ。」
恵那「家族を救おうと一人で頑張っているお父さんは、私にはすごくかっこよく見えるよ。」
恵那「ディラン君は娘さんのことをちゃんと守った。無理をしないで、私たちに助けを求めてちゃんと奥さんも救えた。」
恵那「ディラン君の助けがなかったら、私達だってここまでやれなかった。」
恵那「だから…ディラン君、自信を失わないで。」
恵那「…多分、こんな感じ。高校生の恵那なら、きっとこう言うと思う。」
恵那「そろそろ戻るね。宗一郎さんも心配してるだろうから。」
宗一郎「心配したぞ。」
恵那「…宗一郎さん…聞いていたんですか。」
宗一郎「おつかれ。」
恵那「・・・・・・・・・」
恵那「宗一郎さん、前に私に言いましたよね。「不倫したらいいじゃん」って。」
恵那「あの時私はしないって返事したと思うんですけど、あれは倫理的に間違っているとか、不倫はよくないとか…そういうことが理由じゃないんです。」
恵那「なんとなく、不倫したいと思えなかった。ディラン君のこと好きなはずなのに。」
恵那「私、やっと気が付いたんです。」
恵那「私がずっと恋していたのは、高校生のディラン君。11年間ずっと影を追っていたのは、11年前の彼。」
恵那「見ないふりをしていたんです。目の前のディラン君には、私の知らない11年間の人生があることを。」
恵那「ディラン君もきっと同じだったんじゃないかな…何でもできる優等生だった頃の自分を好きでいた彼女…私のことも、高校生の頃の恵那として見ていたんじゃないかなって思うんです。」
恵那「私達二人とも、11年間の自分たちを見ないふりしていたんですよ。現実の二人に、高校生の頃の自分たちを重ね合わせていただけ。そんな二人に、不倫とか復縁とか到底無理な話なんです。」
恵那「…なんとなく、自分でもわかってたから…だからあの時宗一郎さんに、不倫は望んでいないって答えたんだと思います。」
宗一郎「…なるほどね。」
宗一郎「…強がる必要ないのに。」
恵那「…強がってなんか…。」
恵那「・・・・・・・・・」
恵那「うそ、辛いです…」
翌日、決戦の日
いよいよマザー討伐の日となりました。
討伐メンバーは、恵那、そして秘密諜報員の宗一郎、ベラ、ビョルンの4人です。
彼らに感染予防のワクチンを投与して準備は万端。
すぐにクレーター研究所の最深部へと向かいました。
宗一郎「恵那、準備はいいか。」
恵那「いつでも。」
恵那「いよいよですね。いきましょう。」
宗一郎「ああ。」
ついにマザーとの直接対決です
恵那「宗一郎さん!」
恵那「…いい加減にしなさいよ!」
恵那「おりゃ!」
恵那「…!!」
恵那「や、やった…!」
こうして恵那達は無事にマザーを討伐!
多少の犠牲(宗一郎)はありましたが、無事に任務を完了することが出来たのでした。
次回に続きます
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